地熱発電

地熱発電はその名の通り「地熱」を利用して電力を生み出すという方法です。地面の奥深くにあるマグマの熱によって生まれた水蒸気を活用し、発電用のタービンを回るという仕組みです。今、再生可能エネルギーとして高い注目を集めています。

仕組みと特徴

地下の奥深くには灼熱のマグマがあるということをご存じの方も多いのではないかと思います。このマグマの熱によって発生する水蒸気の力を利用して、タービンを回し、発電するという仕組みをもっているのが地熱発電です。

マグマは地下約数キロ~20キロほどのところにあるのですが、さすがにここまで地面を掘ることは困難です。ただ実際のところここまで掘る必要はありません。深さ約3キロくらいまでのところに「地熱貯留層」という高温高圧の熱水が溜まる場所があります。そこまで掘ることができればそこから高温高圧の蒸気を取り出せます。

あとは前述の通り、その蒸気を使って発電タービンを回すだけです。特に火山の多い地域には「地熱貯留層」がたくさんあり、取り出すことができる蒸気の量も豊富です。そのため、火山が多い日本にとっては魅力的な発電方法と言えます。

長所・メリット

細かい点をいくつもあげると多くのメリットがあるのですが、主なメリットは環境に関する点です。一つ上の「仕組みと特徴」をお読み頂ければと思いますが、マグマという自然の力を利用するため、火力発電のように燃料を必要としません。また、火の力を使うわけではないので二酸化炭素の排出量も少ないです。

実は燃料を必要としないという点は環境面だけではなく、経済面でも非常に大きなメリットとなります。燃料資源が豊富ではない日本では、石油や石炭などといった化石燃料のほとんどを他国からの輸入で補っています。

ご存じの通り化石燃料の多くは中東の国々が輸出しており、その国の政情によって燃料価格が左右することも多いです。ガソリン代が急上昇したり下落したりということをガソリンスタンドで経験したことのある方も多いかと思います。

しかし、地熱(マグマ)は日本で使える自然の熱なので、他国にお金を払って輸入する必要がない(技術的も輸送が不可能ですが)のです。つまり安定したコストで発電をし続けることができると言い換えることができます。これは資源が豊富とは言い難い日本にとって、とても大きなメリットです。

短所・デメリット・問題点

ここまでメリットをご紹介してきました。それだけメリットがあるのであれば、なんであまり普及していないのでしょう、とお考えになる方もいらっしゃると思います。実のところ、メリットだけではなくデメリットや問題点も抱えているのです。

そのデメリット・問題点とは「温泉や景観への影響」です。地熱発電を行うのに適している場所は火山の近くです。しかしながら、そのような場所のほとんどは「温泉地」や「国立公園」となっています。いずれも日本人にとって大切な文化や自然であることは間違いありません。

温泉への影響がないということが判明したとしても、巨大な地熱発電所を建設することによって美しい自然景観が損なわれてしまうという懸念もあります。温泉地や国立公園周辺などは一般的に観光名所として知られているだけに、そこで産業を営んでいる人や企業にとっては死活問題に繋がりかねません。

このようなデメリット・問題点があるために、日本において地熱発電があまり普及していないと言えます。もちろんコスト的なところ(事業として成り立つかどうか)もあると思いますが、それでもこちらの点が大きな焦点となっています。

賛成派と反対派

まだ日本国内でそれほど普及していない発電方法ということもあり、原子力発電のようにきっぱりと賛成派の方も反対派の方もさほどいませんが、賛成派は再生エネルギーである点、反対派はコストパフォーマンスや景観に与える影響などを主張しています。

賛成派の意見

●●地熱発電は、一番身近で安定した発電方式と考え、賛成します。日本は、石油依存度が高く、原子力発電所の次に発電出力の高いのが火力発電所となります。日本国内には、石炭や天然ガスが埋蔵されているものの、殆どの燃料を海外からの供給に頼っています。

一方、地熱発電の場合、国内の殆どが火山帯に属するため、安定した熱エネルギーを確保することが出来ます。そもそも、温泉自体も地熱により暖められた水を利用しているため、地熱発電は日本で自給自足率の高いものと考えます。

化石燃料とは異なり、地球内部の熱エネルギーと水を利用し、蒸気を発生させます。この後は、タービンにより発電を行いますが、最新式のガスタービンにすることで発電効率は高まります。

また、化石燃料の燃焼に伴う熱エネルギーとは異なり、マグマの活動が続く限り繰返し利用できるため、非常に経済性が高い発電方法と考えます。さらに、維持費については設備のメンテナンス費用や老朽更新費用が主であり、火力発電所の様に為替変動や先物取引による影響も受けません。

その結果、最も安定的かつクリーンな発電方法と考えることができ、今問題となっている二酸化炭素の排出も設備製造時にのみ限定することが出来ます。

●●地熱発電はなぜもっと普及しないのか、いつも疑問に思う方式です。この火山大国日本の状況を考えれば、地熱利用を進めていくのは当然だと思います。

地熱発電所を作る場合、建設地点の近くには必ずと言っていいほど温泉がありますが、観光地に発電所を立てるのが景観的にNGであると聞いたことはあります。しかし、観光客も減ってきている温泉地も多いなか、新たな産業としての地熱発電所建設は必要だと思います。

また、活火山の近くで硫黄成分が多く観光に向かないところでも、発電所であれば有効利用できるでしょうし、作業員の人への防護手段をしっかり講じておけば健康問題も起こらないと思います。

海底火山で新たな島が形成されるほど活発なところもありますし、そういうところで積極的に地熱発電を推進していくのも有効だと思います。日本国内の活火山が110箇所もあることを考えると、温泉などの観光地を差し引いても、発電に使える場所は結構あるのではないでしょうか。

●●地熱発電というと、発電方法の中では最もなじみのない方法だと思います。しかし、日本はご存知のように全国各地に温泉が湧いている名所があります。北海道から関東九州に至るまで温泉地を思い浮かべることができます。温泉が沸くということはそこに地熱が発生しているということです。

原子力発電・火力発電など、発電というのは煎じ詰めればそのシステムはいたって簡単です。やかんでお湯を沸かして、その蒸気でコイルを巻いたタービンを回して発電するということです。そのやかんを沸かす熱をどうやって確保するかで、原子力発電・火力発電・地熱発電に分かれるのです。

そして、幸い日本はその熱の元になる地熱が豊富な国です。火山が多い国です。だから地震が多い国なのです。

この地の利をきちんと利用した、再生可能エネルギーを使った地熱発電をもっと推進していくべきだと思います。何も新たに燃料を燃やして二酸化炭素を排出しなくても、地面の深いところでマグマが燃えてくれています。

●●自分は地熱発電は賛成です。理由は、エネルギー資源が少ない日本においては水力発電とともに貴重なエネルギー資源だと思うからです。

地熱発電は、地球の内部で生成蓄積されている地熱をエネルギー源として発電します。地熱によって発生した天然の水蒸気を用いてタービンを回し、電力を作るという仕組みをとっています。

地熱は火山活動があるところに生じやすいので、日本のように火山が多い地域(東北地方や九州地方)に地熱発電所は集中しています。日本のとって大きな電力を生み出せる可能性が高い方法であります。

なんと言っても一番のメリットは環境性能です。蒸気を発生させるのに化石燃料を必要としないため、二酸化炭素の排出量が少なくて済みます。

地球温暖化が叫ばれている昨今、温暖化の原因になっている二酸化炭素を少なくして発電する技術が必要になってきています。先進国の日本ならなおさらです。原子力や火力発電のように化石燃料を頼りにせずに発電できる地熱発電をもっと推し進めていくべきです。

●●私は山梨県在住です。以前テレビニュースで「日本は世界有数の地熱発電資源国だ」ということを聞いて、非常にもったいないと感じています。そういえば、山梨県には温泉が多く、私の住む町にも市営の温泉が2つあります。

現在、地熱発電にこういう温泉資源を使うことが出来ない理由が「国定公園内に湧出していることが原因である」と聞きました。法律制定当時は、地熱発電への検討がなかったのですから、法改正をして、利用できる資源を生かす方向に検討すべきではないでしょうか?原発再開より、そのほうがより建設的だと考えます。

中立的な意見

●●石油や石炭などの資源に乏しい日本にとって、自然のエネルギーであるマグマを活用した地熱発電が注目をされています。

ただ、地熱の活用が出来るとされる地域のほとんどは国立公園などの景色が優れた場所にあることから、発電所の建設によって景観が損なわれる可能性があることや、温泉地においては、源泉が枯渇するのではといった問題も指摘されています。

また、地熱発電は、有効な場所を選定するために何度もボーリング作業を行う必要があり、多くの時間を要することや、そのボーリングに関する費用や山間部に発電所を作ることによる建設コストが、他の自然エネルギーである風力発電や水力発電に比べて高いことが問題となっています。

さらに、地熱発電所は山間部にあるため、電力の需要地への送電ロスや送電コストも大きな課題です。自然エネルギーの活用は大切なことではありますが、高い建設コストは結果として私たちの支払う電力料金に跳ね返ってきます。

そのため、自然環境の保護といった問題も含めて、国策として地熱発電を積極的に推進しようとすることについては慎重な議論や検討が必要だと思います。

●●地熱発電は温泉地の対策がたてられていれば賛成です。地熱発電は地下の熱エネルギーを利用するものですので、燃料費はかかりません。地下深くのマグマで熱せられた水蒸気を利用して発電するもので、火山の多い日本では有望な発電のひとつです。

この地熱発電は、火山の近くで行うため、主に温泉地の中での発電になってきます。そのため、温泉の湧出量に影響が出てくる可能性があり、あまり日本では地熱発電は進んでいません。

また、温泉地は国立公園内にあることが多く、地熱発電所ができることによって景観が悪くなる可能性もあります。そのため、このような事態を避けるために、地熱に届くパイプが長くなり、結局建設費が高くなるとのことです。

●●日本において、いわゆる再生可能エネルギーといて現時点で最も有望なのは地熱発電だと考えています。日本全体が火山国であり、温泉が全国で湧き出すことを考えても、地熱発電の有望さは見てとれるでしょう。

太陽光と同じく地球の内部から使用できる地熱は無限であるともいえますし、太陽光や風力よりもはるかに安定した発電ができることも明らかです。

しかしながら、地熱発電の問題点は地熱発電が有望な地点は風光明媚な場所が多く、当然国立公園であるところも多いので、自然景観とうまくマッチした発電所が作れるかどうかということであるかと思います。

●●風力や太陽光と並んで、クリーンなエネルギー源であるとされております。しかし、完全にクリーンなのかと言われればそうではないと答えざるを得ないようです。なぜなら、地球の奥深くには、地上にはない有害な物質が多数含まれているからです。

遠い昔、有毒な火山ガスが古代都市を壊滅させましたが、地中に深い穴を掘ると、それらの有害物質が噴出する危険性があるのです。地熱発電に反対ではありませんが、安全対策が不可欠であることは声を大にして言うべきでしょう。

反対派の意見

●●地熱発電は、火山活動の盛んな日本で大きな電力を生み出すことができ、貴重な国産のエネルギー資源になることが期待されています。しかし、日本の観光都市としての面から見ると、観光のもととなっている温泉や公園などの自然が破壊され、観光都市として打撃を受ける可能性があります。

今後の日本としての立場を考えるなら、地熱発電には反対です。自然や環境を壊さないことが再生可能エネルギーとしての良さであったのに対し、地熱発電を実現するためにいくつの環境を犠牲にすれば、原子力発電に取って替わるエネルギー資源になれるのでしょうか。

また、実際に地熱発電を実現するためには、相当な期間とコストがかかると言われています。まだ未熟な発電システムと言わざるを得ない気がします。

観光資源である温泉や自然公園を破壊してまで得られるものは、失うものよりも大きいでしょうか。近年、海外から日本を訪れてくれる人はとても多く、来日する理由として、自然観光、温泉、伝統文化体験などが上位にあります。

これらの海外からの期待を失っても、有り余るメリットが地熱発電にあるでしょうか。

●●地熱発電は火山のすぐそばで発電することもあり、やはり温泉地との兼ね合いが問題だと思います。よくある建設プランでは、温泉地の新たな産業としての発電所建設があがりますが、温泉地への影響はあまり考慮されていないことが多いです。

そのような発電所建設は賛成できず、中止すべきだと考えます。温泉地のど真ん中に湯気をもくもく上げる発電所がそびえたっていては、温泉でくつろぐどころではありません。

しかし、日本には活火山が110箇所もありますし、有毒ガスがあって観光地にはならない場所もあると思いますので、発電所を建設するのならば、そういう場所こそふさわしいのではないでしょうか。

作業員の皆さんへのガスの影響はあるでしょうが、原発での危険性に比べれば防護できるレベルでしょうし、いっそのこと人工知能で制御してもいいかもしれません。

いずれにしても温泉等観光地と関係ない場所、もしくは観光が立ちいかなくなった温泉地などへの建設でなければ難しいと思います。

●●地熱発電について、一般的にはあまり詳しくは知られていないようです。それもそのはず、地熱発電は日本の日本の総発電量の0.2%しかありません。

よく、再生可能エネルギーであるとか、資源が枯渇しないから良いのだとメリットが言われますが、地熱発電は日本の観光資源や景観に打撃を与えるという負の側面を知る必要があります。地熱発電の候補地は、大体が温泉地であることがその理由です。

日本国民は温泉が大好きです。レジャーの中で温泉は大きな部分を占めているといっても過言ではないでしょう。しかし、そこを地熱発電に利用するということは、温泉への影響が懸念されます。

地熱発電は地下深く掘る必要があるため、温泉源へ影響を及ぼす可能性が高いです。その心配がある中で、リラックスを目的とする温泉でリラックスできるでしょうか。温泉への影響があり、温泉を閉めてしまう事業者が増えれば、日本の一大観光産業に大きな打撃を与えることになります。

したがって、地熱発電は日本経済に打撃を与えてしまうという観点から、進めていくべきではないと思います。

●●風力や太陽光と並んで、クリーンなエネルギー源であるとされております。しかし、完全にクリーンなのかと言われればそうではないと答えざるを得ないようです。なぜなら、地球の奥深くには、地上にはない有害な物質が多数含まれているからです。

DoCoJapan(ドコジャパン)

当サイトでは地熱発電について、こちらのページで全てをまとめてご紹介しておりますが、地熱発電の概要と日本の地熱発電所一覧(新しいページで開きます)というサイトでは、仕組みからメリット・デメリット・問題点、そして日本にある地熱発電所の一覧まで、より詳しく解説しておりますので、併せてご参照下さい。