水力発電

高い場所から低い場所まで水を流し、その水の流れる勢いで水車を回し発電する方法です。1870年代にイギリスで誕生した発電方法で、日本では1960年頃まで最もよく利用されていた方法でした。現在は火力発電が中心となっていますが、それでも多くの電気を生み出せるクリーンエネルギーのひとつとして注目を集めています。

特徴

水が落下する際に生じる力を利用して発電用水車を回すという方法で、日本では明治時代から利用され続けています。再生可能でクリーンなエネルギーであると同時に、水という純国産のエネルギーであるという特徴もあります。

川を流れる水をそのまま利用する「流れ込み式」、川をせき止めてダムを作って、ダムに溜まった水を利用する「貯水池式」、川を流れる水の量を調整池で調整して利用する「調整池式」などといった複数の種類があります。

長所・メリット

最大の長所・メリットは前述の通り再生可能でクリーンなエネルギーであるという点です。地球温暖化の原因となる温室効果ガスを排出しないという大きなメリットがあります。化石燃料を始めとした様々な資源を輸入に頼っている日本において、水は豊富にある数少ない資源のひとつです。その他の長所・メリットは以下の通りです。

  • 温室効果ガスをほとんど排出しない
  • 再生可能エネルギーを使った発電方法の中で最もコストパフォーマンスに優れ、そして負荷変動への対応も優れている
  • 純国産の自然エネルギーであるということ(エネルギー源のほとんどを海外から輸入していますが、水は日本に豊富にあるため純国産なのです)

短所・デメリット・問題点

逆に短所・デメリットとして問題点となっているのは発電所建設時に起きる環境破壊です。ダムを建設する必要がある場合はどうしても山の木々や動物の住みかが破壊されてしまいます。それによる生態系への悪影響が最も懸念されています。なお、その他の短所・デメリット・問題点は以下の通りです。

  • 動植物や魚など生態系に大きな影響を及ぼす
  • ダムに土砂が堆積し、いずれ使えなくなってしまう恐れがある
  • 発電所は大都市から遠いところに設置されるため、送電線などの設備に多額のコストがかかる

賛成派と反対派

原子力発電と異なり、水力発電には賛成派と反対派の明確な対立構造はありません。日本国内でも海外でも賛成派の方が多数派であると言えます。

メリットの項目で挙げていますが、やはり自然に優しい再生可能エネルギーであるという点が最大のポイントです。発電するために必要なのは「水」なので、枯渇の心配もありませんし、他国の政情にも影響を受けることはありません。

海外には発展途上国を含め、まだまだ水力発電所を作ることができる場所はたくさんあると言われていますが、日本国内ではもうほとんどないため、これ以上規模を拡大するのは難しいとされています。そのような理由もあって、同じ再生可能エネルギーである太陽光発電や風力発電が注目を浴びているのでしょう。

賛成派の意見

●●水力発電所はメリットが多い発電方法なので賛成です。水力発電は化石燃料などを使用しないため、枯渇することがないというクリーンなエネルギーであり、原子力発電のような大きな事故が起こりにくいということがメリットの1つです。

また、ダムに付随する水力発電であれば、風力発電や太陽光発電のようなほかのクリーンな発電方法と違い、水力発電を保有する会社が発電をしたいというときに集中して発電できるということが、ほかのクリーン発電に比べて優れている点だと思います。

その他、水力発電は水が上から下へ落ちるエネルギーを利用するので、山が多く、水資源に恵まれた日本の地形にあう発電方法であります。

そういったこともあり、ほかのエコエネルギーの発電量が、日本の総発電量の1%前後のなか、水力発電は日本の総発電量の8%をしめており、現在日本では欠かせない発電方法であります。

今後も技術改良により、川や潮といった小規模発電ができるようになると予想されるため、推進していくべきだと思います。

●●私は、電力の安定供給が出来るうえに、発電効率がいい水力発電に賛成します。太陽光発電など自然の力を借りて発電する自然発電には、発電量が低い、発電が安定しないというデメリットがありますが、水力発電に限っていえば、そのデメリットがありません。

発電においてもっとも大切なのは、天候や周囲の状況に関わらず、きちんと一定量の発電が出来ることですが、水力発電はこの条件を満たしています。その上、発電量そのものも多いのですから、発電方法としてはいう事がありません。

その発電システム上、水の上に作らないといけない(つまり作られる場所が限られる)というデメリットがありますが、それを考慮しても、非常に優れた発電方法だと言えるでしょう。

原発事故により、原子力発電所を増設する事が難しくなった無資源国の日本にとって、水力発電は必須の発電だと言えます。何の資源もいらないのに、安定して電気を手に入れることが出来る発電方法、それが水力発電です。

なので、これからの日本は水力発電に力を入れていくべきでしょう。

●●水力発電については以下に挙げる理由で賛成です。

まず、資源の少ない日本において、比較的潤沢にある水資源という再生可能エネルギーを利用するからです。山やダムも多いので、落差を利用して発電する仕組みもこの国に向いていると思います。

次に、他の再生可能エネルギーと比べて、水力は水流のエネルギーを電気エネルギーに変えるので変換効率が良い、つまりエネルギーロスが少ないエコな発電方法と言えます。

それに、電気は貯めて置けないので、ダムの放水等を利用した場合、電気需要が高まる時期に集中して発電したりするなど、発電量が比較的調整しやすい発電方法であることもメリットとして挙げられます。

最後に、発電することで発生する副産物、たとえば原子力発電で言う核のゴミ、火力発電で言う二酸化炭素はじめとした温室効果ガス、酸性雨・光化学スモッグの原因となる化学物質などを排出しないという点でも賛成できます。

●●水力発電は非常にクリーンなエネルギーで、日本に向いている発電方法だと思います。日本は起伏の多い土地で、高いところから低いところに水が流れるという位置エネルギーを有効に活用できると思います。

また、火力発電や原子力発電のように何かを買ってきてエネルギーに変えるわけではありません。日本ならそれほど水不足の心配をすることもないので、太陽光や風力ほど環境に左右されることもないのです。

また、太陽光や風力で発電するとなると、発電機を作らなければならないので、発電ができなければこまります。しかし、水力発電はダムを作るときに一緒に作ればいいわけで、発電以外にもダムという役割もあり、一石二鳥になるわけです。

安定供給できるというのは、生活から切り離すことのできない電気だからこそ、最大の魅力ではないでしょうか。

それに、二酸化炭素なども出さないのでとてもクリーンですし、日本という国土や気候などにも最適と言えると思います。台風や大雨さえも水力発電的に言えばプラス要因になりうるのです。

●●私の考えでは肯定的意見です。何せ水が流れるだけなので無駄がありません。かなり大きなダムが必要との事ですが、水を高い所から落してその下に沢山の水車を付けてみれば良いのではないでしょうか。火力に比べるとかなりエコな感じがします。

水力発電ともう一つ、もっと長時間電気を蓄えられる巨大な蓄電池の開発に取り組んでほしいと思います。電池が発達すればいくら微力な蓄えでも貯めれば大きいですから。多少の節電はかまいませんので、原発は廃止して水力発電だけでやっていける世界にしてほしいです。

中立的な意見

●●ダムによる水力発電には反対です。水力発電は水の流れで発電するもので、二酸化炭素を排出しないので環境には良いものですが、ダム式水力発電ですと、ダムを造らなければならないのです。ダムを造ることで水没する地域が出てきてしまい、その補償をしなければならないのです。

また、ダム湖が出来る事によって周りの環境が変わってきます。ダムは発電ばかりでなく、水を利用するためや、治水の面で造られます。ただ、ダムを水害に備えるために造っても、ダム内に土砂は溜まってきます。

そのため、ダムでは土砂をながすため放水をすることがありますが、放水して土砂を流しても、何年か経つとダムはまた土砂で埋まってきます。

私は小規模水流による発電には反対しません。なぜなら、昔から小川に水車があったためです。ただ、ダム式大規模水力発電には反対します。

先に書いた理由でもあり、造るのに年数や費用がかかるためでもあります。また、年数が掛かることによって計画したことよりも状況が変わってくることもあるのです。大規模な工事ですと、造っても無駄だと分かっても止められなくなってしまいます。

●●水力発電については、どちらかと言うと賛成です。

理由として一点目は、環境に優しいということです。水力発電は火力発電のように有害な物質を大気中に吐き出すこともないし、また水という資源は再利用が可能なので、資源を買わなくてはいけない発電方法よりもコストが安いです。

そして二点目は、水力発電は山や川が多い日本の風土に合っていると言えると思います。ダムがあれば水力発電ができるので、簡単に発電することができます。雨が降らずにダムが枯渇した場合などは、確かに問題かもしれませんが、それでも他の発電方法に比べたら、環境とコスト面でかなり良い発電方法だと思います。

また、大きい発電はダムなどが必要になりますが、小さい発電であれば、ダムほどの大きなものでなくても、作ることができるので、少しの場所さえ確保できれば簡単に発電することができます。

原子力のように、事故による体への影響などももちろんないし、近くに住んでも住人としても安心できると思います。

●●水力発電もダムを作ったりする事で、自然環境を破壊してしまう恐れや、発電に使用した水の放水などでかつて事故が起こったりと、あまり知られていないような様々なデメリットがあります。

しかし、今の国内の電力をCO2の排出を抑えた形で発電できるのは水力発電しかないと思います。そこで、これから新規に水力発電所を作るのなら、都内の高層ビル群を利用して行えば良いと思います。

水力発電でも揚水方式を採用するのです。夜間の余剰電力で水をビルの上層階に作ったタンクに貯めておきます。そして昼間に落下させて発電させれば良いのです。ピーク時の電力不足を補う手段として有効な手だと思っています。

●●私は小学生の時に一度、水力発電についての意見を学校の授業でしました。水力発電は無駄なエネルギーを生まずに、公害などは一切無いと言う事を先生は語っていました。私も子供ながら、本当にそうだと思いました。

その時思ったのですが、一家に数台、水道内に超マイクロ水力発電みたいなものを導入したらどうだろうと。水を出した分だけ、僅かですが凄く小さなエネルギーに換算されるのではと。子供ながらに夢をみて考えていました。しかし、大人になるにつれてそんな難しい事出来る訳無いじゃないと思ってしまいました。

●●大規模な水力発電にはダム建設が欠かせませんが、これまで、ダムは概ね建造しやすい場所から順番に建造されてきた経緯があります。つまり、新規のダムであるほど建造が難しく、その理由で建造コストも高価になる傾向があります。

土木技術の進歩を理由とした反論もありましょうが、新しいダムの周辺では漏水や地盤沈下などの不具合が発生している現実がありますし、ダム湖への土砂流入でダムとしての寿命が短くなる場合があることも指摘されておりまして、新規のダム建設には問題が多いようです。

反対派の意見

●●水力発電については、非常にクリーンな再生可能エネルギーとして考えられているものの、発電効率や安定性および安全性、そして環境配慮の面で反対します。

日本の国土の多くは、平地よりも山岳地帯が多く、水力発電所のためにダム建設が行い易いことがあります。しかし、ダム建設をする際、膨大な建設費用が発生することや、建設時の安全性、すなわち作業者の労働災害防止に問題があります。

また、空梅雨などにより、ダムが干上がることで発電能力が失われることもあります。そして、電気と水という点においては相反するものであり、台風や集中豪雨によりダムの発電システム並びに開閉システムの機能が水没により、失われる危険性があります。

特に、東日本大震災後に東北電力が管轄する水力発電所は、2011年6月に発生した大雨により、発電能力を失い、復旧に膨大な期間を要しています。

また、水質によっては、酸性度の高い地域ではコンクリートの耐久性が損なわれ、維持費用が嵩むことがあります。確かに、水力発電所かつ揚水型発電を行っている場合、安定した面がありますが、長期運用による安全性確保では明らかに経済性が悪くなります。

また、地形を変えることで多くの生物の生態系が失われる他、予想しない事故が発生する可能性があります。万が一、老朽更新をしない場合、ダム下流域にある住宅街には多大な被害を与える可能性があります。

●●水力発電は再生可能エネルギーと言われています。確かに、ナイアガラの滝のように、あれぐらい大量の水がコンスタントに流れる川があれば、その下にタービンを置いて発電することで相当な発電量になると思います。

しかし、日本の河川の水量はそこまではありません。だから、実質水力発電といっても山頂からふもとにかけて水の管を滑り台のように設置して、そこに水を流すことで水力発電を行っています。

そして、流れる水の量が少ないときは下に流れた水をくみ上げて、山頂まで電力を使って運ばなくてはなりません。なので、水力発電はかなり電気を使用する発電方法ということになります。原子力発電や火力発電などに比べてコスパが悪い発電ということです。

原子力発電で作られた電気は電気使用量の少ない夜間には余っている状態です。その余った電気を水力発電の水をくみ上げることに使うことで、原子力発電と水力発電がタッグを組んだ形になっています。

その原子力発電ありきの日本の発電方法の一部に組み込まれている水力発電には、私は賛成できません。

●●水力発電は主に川の水の水力を利用してタービンを回し電気を作ります。そのためにはダムが必要です。ダムは雨水を溜め込んで洪水を防いだり、飲み水や水田などの農業に使われますが、主な目的は発電です。水力発電にはダムは不可欠なのです。

しかし、このダムによって川の環境は変わります。土砂までダム湖でせき止め、下流には流れません。下流の河原は痩せて雑草が生えています。

少雨の夏は電力を作るため、ダム湖の水位が減っても電力用に底の汚れた水を使います。そのため、少雨の夏は清流といわれる川もほこりっぽい汚れた川になってしまいます。また、増水してダムが水を放流すると、ドロの混じった汚い水が流され、下流の川底にどろが溜まります。

逆に冬場は水力発電もあまりいらないので、川の水位がぐっと減り、干上がったような川になってしまいます。

さらにこんな酷い発電もあります。四国の大河の上流に発電用の堰堤があります。その堰堤の水を、ひとつ山を越えた別の川の発電所に流し、電力を作っているのです。つまり、発電のために大河の水を別の川に流しているのです。そのため、この川はいつも極端に水が少なく、雄大な流れが貧疎な流れになっています。

川のダムの水を利用する水力発電は自然破壊に繋がります。また、ダムにも寿命があります。老朽化したダムを一旦破壊すると、ダム湖に溜まったヘドロが完全に流れ、元に戻るには何十年もかかるといわれています。

今あるダムの今後はわかりません。発電する為に片っ端から作ったダムのしっぺ返しが来る日はそう遠くないと思っています。

●●全ての発電方式を見渡しても、「これは絶対に安全である」と言えるものはありませんが、もちろん水力発電もその例外ではありません。なぜなら、水力にも「ダム決壊」という大いなる危険があるからです。普段は有害性を全く示さないダムであっても、大雨や大地震によって決壊する可能性はゼロではないからです。

一度ダムが決壊しますと、その下流域の被害は甚大なものになりますから、水力発電はそこに住まう人たちを非常な危険にさらしていることになるのです。

DoCoJapan(ドコジャパン)

当サイトでは水力発電について、こちらのページで全てをまとめてご紹介しておりますが、水力発電の概要と日本の水力発電所一覧(新しいページで開きます)というサイトでは、仕組みからメリット・デメリット・問題点、そして日本にある水力発電所の一覧まで、より詳しく解説しておりますので、併せてご参照下さい。